1930年代製のNY地下鉄車両に乗って旅をする記事の続きです。前回記事はこちら。
終点に到着、休憩
列車は終点のRockaway Park-Beach 116st に到着。ここで乗客を降ろした後、列車は一旦引き上げ線に移動します。帰りの列車の出発時間までは、各自でビーチやレストラン、それぞれ好きなところで過ごします。行きだけこの列車に乗って、帰りは普通の地下鉄で帰るのもOK。
食事にも丁度良い時間でしたので、駅近くのTap Thatという店に入ります。専用のプリペイドカードを買って、ビールタップから自由に注ぎ、飲みたいビールを飲みたいだけ飲める、そんな神みたいなお店です。
この時はチキンサンドイッチを頂きました。ボリュームもありながら野菜とかも入っていて、美味しく食べられました。お店の方もフレンドリーで総合的に満足度は高く、同じイベント列車に乗られる方がいらしたらオススメです。
食事後はビーチをのんびり歩きます。ここではJFK空港を出発する飛行機が頻繫に見られました。
車両観察
出発時間に合わせて、駅に戻ってきました。出発までは車両観察タイムです。作業のためか換気の為か、停車中の車両は非常扉が開放されるときもありました。走行中の風が無い分、中で作業する方は暑いでしょう…とはいえ、珍しいものを見られたように思います。
じっくり車両観察を続けます。車両連結部は最近の列車のようにカバーがついていません。走行中車両間移動は禁止とのことでした。
車両連結部でビックリしたのは、なんとそこが車掌さんのポジションであった点です。「え、そこに立つの!?」
車両連結面に立って、2両それぞれについているグリップを握りつつ、乗り出して側面を監視されています。しかも、握っているグリップの上にはボタンがあるようで、これがドア開閉のスイッチとして使われているそう。ドア開閉操作は車内からやるものだと思っていたので、これは旧車からの新発見。”Cap and trigger door control”という英語の名称もあるそうです。
帰路
それでは、折り返しの列車で出発。目的地は朝の集合場所と同じQ線の96th Streetです。まずはRockawayから橋を渡ってブルックリンのほうへ。天気がまた良くて景色は最高でした。
続いて、JFK空港の脇を通ります。滑走路にもとても近いので、先ほどのビーチに続きここからも、離陸する飛行機を眺められます。
海を渡るうえ、橋の高さが低く海面に近いのがまた楽しいところです。
帰りは最後尾に乗車しました。先頭と違って空いていたため、車両前面部もじっくり観察できています。
ブルックリンに戻ってほかの路線と合流すると、列車のすれ違いも頻繁になります。ここで見たのは当時最新のR211。最新と最古の車両の離合です。
それでは終点に向けて地下をラストスパート。開削工法で作られたのがわかりやすい、そんな骨組みの合間を縫って爆速でマンハッタンを北上します。
A線から離れ、34丁目まで戻ってきました。この視点から駅を見られるのも、イベントならでは?
さらに北上を続けると、Q線の新しい区間に入ります。ここはトンネルの形状が少し違いました。そんなこんなで、終点の96th Streetに到着。
到着後は、通常営業の列車との兼ね合いもあるのか、折返し準備が着々と進んでいきました。あっという間に交代の運転手さんが乗車され、出発。
乗車中、終点到着前に回送に合わせて行先が変えられていました。幕のコントロールは自動ではできないのか、担当の方が手動で回していました。”NO PASSENGERS”はこちらでよく使われる回送の意味です。系統がCCになっているのは担当さんのチョイスでしょうか、昔あった系統の表示が最後の最後に見れてとても良いです!
楽しいA列車での旅はこれにて完了です。日本語で述べるのもあれですが、担当されたNew York Transit MuseumおよびNY地下鉄の皆様、ありがとうございました!
今後も時々この車両に乗車できるチャンスがあるかもしれません。興味のある方は是非ニューヨーク交通博物館のサイトや公式SNSを見て、探してみてください!
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